ソマリア問題と、アメリカの責任

2007.01.02 Tuesday

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    年末年始にかけて、ソマリアにおける内戦が報道された。

    だが、日本のマスコミは肝心の問題を報道していない。
    陰で行われているアメリカの介入と干渉である。

    ソマリアは、冷戦時代、アメリカや旧ソ連の思惑がからみ、大国の介入によって翻弄された国の1つである。冷戦終結後も、1つの国の中に複数の勢力が群雄割拠しており事実上、中央政府が存在しない状態だった。

    ソマリアでは、首都に暫定政府の支配権が及ばず、首都はイスラム法廷連合の実効支配におかれていた。今回、重要なことは、とりあえず停戦と和平が模索されていたソマリアで、エチオピア(ソマリアの隣国)の支援をうけた暫定政府が武力に訴えて首都を奪還、さらにイスラム法廷連合の最後の支配地域である南部の都市も奪還したと報道されている。アフリカ連合(AU)や国連が停戦を求めたが、ソマリア暫定政府とエチオピアはこれを事実上、無視した。なぜ、イラク戦争をめぐる世界的反戦運動の高まりのなかで武力行使がゆるされない世論がつくられるなか、ソマリア暫定政府とエチオピアは国際社会の反対を無視して武力行使を強行できたのだろうか。

    それは、エチオピアの介入とソマリア暫定政府の武力行使を、アメリカが支援していたからである。支援したどころか、裏で操っているのではないかという疑惑もでている。

    国内の民族対立を利用して、特定の勢力に肩入れして支配権・影響力をもつというやり方がアメリカの常套手段である。だが、武力による国内統一は民族間に禍根をのこし内戦の危険性をはらむ。時間はかかっても対話による話し合い、民族融和政策(どの民族の代表が政権を握っても公平な政策がおこなわれ、教育などをとおして相互理解と和解をはかる、その前提のしての武装解除と補償)や、必要ならば独立国家の建設など、平和的にすすめるしか、どんなに時間がかかっても民族問題は解決しない。

    ソマリア北部には、暫定政府の影響力が及ばない地域もある。今回、暫定政府が支配権を奪還した地域でも暴力が暴力の悪循環をよんでテロやゲリラ戦の懸念がでてきている。

    アメリカの無法な覇権主義をぜったいに許してはならない。
    アメリカがエチオピアを支援しなければ、今回のような少なくとも800人以上が犠牲になった戦争はおこらなかったし、エチオピアやソマリア暫定政府も国際世論の中でできなかっただろう。一部のマスコミが行動するような、対テロ戦争、正義対悪といった単純な図式ではない。


    日本の市民としては、国連の場でアメリカいいなりになる自民党・公明党政権にかわって、日本の国連代表がしっかりとアメリカにものを言う新しい左翼諸政党・市民連合の政権をつくる必要があると今回の悲しい内戦のニュースを聞いて思う。



    (追加記事 2007年4月)
    ソマリア:死者1000人超 エチオピア・過激派の戦闘で

    ソマリア暫定政府関係者や首都モガディシオの有力者でつくるグループは、モガディシオで先月29日〜今月1日にあったエチオピア軍とイスラム原理主義勢力との戦闘で、少なくとも1086人が死亡し、4300人以上が負傷したとの報告書をまとめた。ロイター通信が10日伝えた。91年に同国が無政府状態になって以降、1回の戦闘での死傷者数としては最多とみられる。

     モガディシオの毎日新聞助手によると、軍関係者以外の立ち入りが禁止された市南部には多数の遺体が放置されており、死傷者はさらに増えそうだ。ケニアなどからモガディシオへ就航している民間機が戦闘で運行停止しているため、モガディシオは「陸の孤島」と化し、砂糖や米の価格が1週間で2倍に高騰するなど人道危機が深刻化している。

     モガディシオは昨年末、エチオピア軍とソマリア暫定政府に制圧され、原理主義勢力「イスラム法廷連合」は逃走した。だが、一部の過激派の武装抵抗は続いており、エチオピア軍が先月29日、過激派が支配する市南部への砲爆撃を開始した。

     助手によると、エチオピア軍は作戦前、南部の住民に退去を呼びかけたが徹底せず、砲爆撃が民家を直撃して多数の民間人が犠牲になった。5児の母親アミノ・ユスフさんは助手の取材に「子供2人が死んでしまった」と泣き崩れたという。

     原理主義勢力は「法廷連合」の指導者アウェイス師の出身氏族「ハウィエ氏族」の若者らを中心に構成される。このためエチオピア軍と同氏族の長老らが停戦協定を結び、戦闘は10日現在、小康状態だ。しかし、エチオピア政府は過激派一掃のため兵力増強の構えをみせており、住民の間には戦闘再燃への恐怖が広がっている。

    毎日新聞 2007年4月11日



    ソマリア:米軍の空爆で多数の死者 南部
     【モガディシオ白戸圭一】AP通信によると、ソマリア暫定政府当局者は9日、国際テロ組織アルカイダの幹部が隠れているとみられる同国南部の拠点を米軍が2回にわたって空爆し、多数の死者が出たことを明らかにした。暫定政府の報道官は「人数は不明だが、多くの死傷者が出た。大半はイスラム法廷連合の戦闘員だ」と語った。目撃者によると市民にも多数の死者が出ているという。

     米軍が空爆したのはソマリア南部のケニア国境付近。8日はアルカイダの訓練キャンプがあるとみられるソマリア沖約250キロの島しょ部を攻撃し、9日はアフマド付近を攻撃した模様だ。

     9日の空爆について、アフマドの住民はAP通信に「2機の武装ヘリコプターが、数機のロケット砲をケニア国境に向けて発射した」と語った。別の目撃者によると、9日の空爆で少なくとも市民27人が死亡した。

     米軍は攻撃を確認していないが、事実ならソマリアでの米軍の武力行使は、国連部隊として駐留した94年以来となる。

    毎日新聞 2007年1月10日 0時42分

    これでアメリカが黒幕であることがはっきりしました。


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