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    Mr.くろぱんだのブログ 平和と未来

    もっとパレスチナの悲劇に目をむけよう。内戦をあおる米国・イスラエル

    2007.06.22 Friday

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      パレスチナにおいて連立政権(挙国一致内閣)をくんでいたファタハハマスの対立が激化し、双方が武力行使にでる最悪の局面をむかえている。
      ※ハタファ、ハマスとは政党の名前で、それぞれ独自の武装集団を持っています。

      パレスチナ・イスラエルの位置と相関関係

      今、私が一番危惧することは、国際世論やマスコミの論調が、
       ファタハ = 正義
       ハマス  = テロ組織(悪)といった
      まちがった対決構図が描かれていることである。


      まず、ここで朝日新聞の記事を一部引用する。

      ***

      米ブッシュ政権は15日、パレスチナ自治区の分裂状態を事実上容認する姿勢を示した。イスラム過激派ハマスが制圧したガザは相手にせず、アッバス自治政府議長が率いるファタハが本拠とするヨルダン川西岸のみを「正統」なパレスチナとして扱う方向だ。ハマスが政権を取った06年から続いている経済制裁の解除も視野に入れて動き始めた。

       アッバス議長による非常事態宣言とファイヤド新首相指名について、ホワイトハウスのスタンゼル副報道官は15日、記者団に「議長はパレスチナの指導者としての合法的な権威を行使した」と語り、議長支持を貫く米政府の立場を確認した。

       一方、ライス国務長官はこの日、米国とロシア、国連、欧州連合(EU)で構成する中東和平4者協議の外相らと電話で会談。マコーマック国務省報道官は同日の会見で、「国際社会がアッバス議長やパレスチナの穏健派、新政府に、どう積極的に対応するかという協議の始まりだ」と位置づけ、制裁解除に向けた具体策を探り始めたことを認めた。

       同報道官は、原則論としてはあくまで「パレスチナ自治政府は、ガザも含むすべてのパレスチナ住民を代表する」としつつも、「現実的には、彼らがガザに統治を及ぼすことはできないだろう。ガザのパレスチナ住民に生計を与えるのは、ハマスの責任となる」と言及。ファイヤド新首相の自治政府が実効支配する西岸のみを対象に国際社会の経済援助が再開される一方、ガザには最小限の人道援助だけが継続される可能性を示唆した。



      ***

      パレスチナ問題は根が深く複雑な問題がある。発端はイギリスの二枚舌外交といわれるいいかげんな約束、また宗教上の聖地をめぐる問題もあるが、ここでは省略する。

      今はパレスチナという国は、イスラエル国内で自治権を与えられている准国ともいうべき性質にある。だが、もともと中東にはイスラエルという国家はなかった。
      それを、アメリカの支援をうけたユダヤ人が、戦争と侵略によってイスラエルという国をつくりあげ、戦争をくりかえして(56年、67年、73年の3回にわたって中東戦争)、領土拡大をすすめていったことに、問題のそもそもの原因がある。


      不当な侵略をうけた側は、PLO(パレスチナ解放機構)をつくり、イスラエルとの抗争をつづけ、多くの血が流された。だが、アメリカの支援をうけ最新鋭の軍事、装備、兵器を有するイスラエルは強く、周辺の国々の連合を相手に勝ち続けた。

      この10数年間の間に、アメリカや国連が仲介した「和平案」なるものは、結局は中東に土地をもっていなかったイスラエルが、広大な面積を侵略戦争によって不法占拠した土地のうち、ごく少数の面積をパレスチナ側に返還して独立を認める、逆をいえば大部分はイスラエルのものとして認めてしまう、不法な占領を合法的な領土所持にかえてしまうものにほかならなかった。

      だが、パレスチナ解放機構は、1993年、オスロ合意と呼ばれる、この不平等で不公平な「和平案」の受け入れを表明した。それは道理はなくとも現実に存在するイスラエルとパレスチナという2つの国家の共存の可能性を探り、暴力の悪循環と貧困を解決する英断であり、苦渋の決断だった。
      しかし、イスラエル国内でも世論がわかれ、「和平案」はいまだに結ばれたいない。それどころか、オスロ合意よりもイスラエルに有利な「和平へのロードマップ」をアメリカは提案している。


      ここで本題に話を戻すが、パレスチナ解放機構は、今は亡きアラファト議長によってまとめられてきた。2004年のアラファト議長が病気で死に、その後もPLOの中心であるファタハが政権を担ってきた。しかし、2006年の選挙で、ハマスが議席の多数をしめ政権を手にして、ファタハは野党となった。

      ファタハとハマス、どこがちがうのだろうか。
      ファタハは、イスラエルとの和平に積極的である。
      ハマスは、歴史的経過に照らして、イスラエルという国を認めていない。
      いわゆる「イスラエル抹殺論」であり、侵略者は全員追い出す、殺すという理論である。

      だが、歴史的経過に照らせば、ハマスの言い分にも一理あることは明白である。
      もちろん、この問題の解決のためにはイスラエルという国ができてしまった以上、イスラエルの生存権を認めることは必要であるが、道理や正義だけのモノサシで歴史をみれば、もともと存在していなかった国が中東の大部分をしめる現状に、多くの犠牲と血の歴史に、簡単には割り切れなくて当然である。
      実際、ファタハもオスロ合意以前は、「イスラエル抹殺論」が主流をなしていた。

      ハマスは、決してテロ集団ではない。イスラエルとアメリカという侵略・テロ集団に抵抗するレジスタンスなのである。

      しかも、ハマスは選挙で選ばれたパレスチナの合法的政権である。
      武力やクーデターで権力を得たわけではなく、国民の一票で選ばれたのである。
      その背景には、貧困にあえぐパレスチナ自治区においてファタハの少なくない幹部が金におぼれ汚職・腐敗が横行し、高級車を乗り回すファタハ幹部に幻滅したためと言われている。それに対して、ハマスはイスラエルとの武装闘争をつづけいたずらに血を流す問題を抱える一方、福祉・慈善事業をつづけ支持を広げて選挙で勝利した。

      ハマス内閣ができると、アメリカを中心に国際社会は、それまでのわずかで不十分なパレスチナへの支援・援助の提供を中断した。
      「テロ国家は支援しない」という名目だったが、本音は自分たちに都合の悪い政権の誕生を攻撃しただけだった。

      ハマスはやがて、単独内閣からファタハと連立政権をくみ挙国一致内閣をつくった。
      それでも、国際社会は、パレスチナへの援助を再開しなかった。

      そして、経済や内政がゆきずまる中で、ファタハとハマスの武力衝突が発生、今回のような事実上ハマスの支配下におかれたガザ地区と、ファタハの制圧するヨルダン川西岸にパレスチナ自治区が分裂する運びとなった。
      分裂すると、アメリカなどはファタハのみに援助を再開する表明をおこなった。

      けっきょくのところ、パレスチナの内紛をあおり、援助の打ち切り・再開のカードをつかって、合法的な内閣を分裂においやったのは、アメリカやイスラエルではないだろうか。
      彼らは、自分に極めて都合のいい「和平案」を結ぶために、ハマスにテロ勢力のレッテルをはって壊滅させ、ファタハをだきこんで不法な占領を合法化しようとしているのである。

      私は、決してハマスの「イスラエル抹殺論」を無条件に支持するものではない。
      もはやここまで来た以上、イスラエルにも国家として存在する権利をみとめなければ和平も、ふつうのくらしも中東には訪れないだろう。
      だが、それはイスラエルとそれを支援したアメリカの責任の明確化、謝罪をセットでなければならないだろう。そして、中東各国にイスラエルは占領地を一定返すべきである。
      パレスチナの中で抵抗運動をまとめてきたファタハも汚職とたたかいながら、中東和平のためにがんばってもらいたいと心から思う。

      私が一番いいたいことは、ファタハ、ハマスの対立を、白と黒、平和勢力とテロ勢力の対決であるかのような大国の動き、マスコミの報道は間違っているということである。
      日本のマスコミは表面的な現象を報道しても、問題の本質、アメリカの責任にはあまりふれない。その改善が必要だろう。

      マスコミの表面的で本質のみえない報道の中で、「しんぶん赤旗」に掲載されたパレスチナの記事は、この問題の本質に迫るものがあった。

      ***

      パレスチナ内紛あおるな
      カーター元米大統領 米・イスラエル批判


      米国のカーター元大統領は十九日、アイルランドのダブリンで開かれた会議後の記者会見で、米国とイスラエルが、パレスチナのアッバス自治政府議長率いるファタハとこれと対立するハマスの内紛をあおっていると批判しました。

       現地からの報道によると、カーター氏は、米国とイスラエルが「ハマスとファタハの和解を妨げるすべてのこと」をしてきたと指摘。米国が、ハマスを屈服させるため、ファタハに軍事援助を行ってきたことや、ハマスのガザ地区への封じ込めを認めていることを挙げ、「パレスチナを二つのグループに分裂させる試みは、間違った方向への一歩である」と非難しました。

       その上で、国際社会がパレスチナの二大勢力を和解に導く努力を行うよう求めました。

       カーター氏は、二〇〇六年一月のパレスチナ評議会選挙でのハマスの勝利を米政府が認めなかったことについても、犯罪的だと批判しました。

       一方、キューバのグアンタナモ米軍基地での収容者虐待問題やテロ対策の名の下での米国内での人権抑圧について、同氏は「9・11(米同時テロ)後、(米政府は)テロの脅威が高まったとして、基本的人権を侵害できるとの不適切な理由付けをしてきた」「私はこれについてまったく同意できない」と述べ、テロを理由にした人権抑圧を厳しく非難しました。


      ***

      この記事は、短いながら、パレスチナ内戦ともいうべき今回の事件をみる重要な視点を提供していると思った。

      今、国際社会に必要なことは、パレスチナが内戦におちいることを止めることであり、双方の仲介に入り、両方に援助を再開することである。問題をさらに複雑化させるパレスチナ分裂は、中東の戦争の火種をつくるだけだろう。




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