『金持ち父さん貧乏父さん』はネットワークビジネスの勧誘に利用されている

2008.09.30 Tuesday

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    評価:
    ロバート キヨサキ
    筑摩書房
    ¥ 1,680
    (2000-11-09)
    最近、mixi(ミクシィ)などのSNS(ソーシャルネットワーク、インターネット上の対象を限定して公開されたネットワーク、コミュニティ)で、ねずみ講まがいのネットワークビジネス、マルチマーケティングビジネス、言葉だけの起業・個人事業主になろうという悪徳商法がはびこっている。

    その勧誘に利用されているのが、この本である。
    私の友人は、mixiで一緒にラーメンを食べに行きませんかと誘われ、ネットで知り合った面識のない人物と会ってみたところ、この本をすすめられたという。

    パソコンが電話に!

    『金持ち父さん貧乏父さん』は、著者が自分の父親と、自分にお金について教えてくれた生き方のうえでの、もう1人の父さん(血はつながっていない)の生き方を対比させて、お金に関する知識・知能(フィナンシャル・インテリジェンス)を身につけるかどうかが、人生を分ける、金持ちか貧乏か決めることを最初から最後まで主張している。

    この本の中身は、それなりに的を得ているところもある。
    資産と負債の違い、お金をためるうえでの基礎的な哲学・考え方などである。

    だが、この本には嘘やトリックもある。
    著者が「貧乏父さん」とよぶ実の父は、まじめに働きながら豊かになれない。
    もう一方の「金持ち父さん」というお金の知識を教えてくれた男は、お金を自分のために働かせて豊かになる。
    どちらの生き方が良いかという問いかけである。

    だが、人生はそんな二者択一ではない。
    この本で「金持ち父さん」と表現される生き方をすることは、リスクが大きいし、その選択は競争が激しく、一部の人々しか勝てないということを、この本は意図的に隠している。しかも、現代社会では、個人が起業・独立して資本家になろうとすることは、すでにできあがり強大な組織力・販売力・生産力・コスト削減力をもっている大企業と競争して勝たなければならず、その競争ははじめから不公正でありアンフェアである。

    また、税金とは何かという点でも事実をゆがめている。
    社会には障害者を含め多様な人々があり、誰がいつ自力では生きていけなくなるかわからない社会である。その中で人権を保障し社会的に助け合うのが税金であって、高額所得者はそれに見合うべき税金を累進課税で支払ってこそ、安心してくらせる社会といえる。
    ところが、「金持ち父さん、貧乏父さん」の中では税金に対する認識、企業や資本化の社会的責任(CSR)という視点が抜け落ちている。

    また、まじめに働く実直な生き方をする人々を見下している。

    たしかに現代社会は、まだまだ不合理で弱肉強食な側面がある。

    だが、この本で書いてあることは、そんな社会をよりよい社会に変えていくことではなく、「奪われるなら、奪う側にまわれ」と言っているだけである。

    また、この本がNu Skin Japan Co., Ltd.(ニュースキン・ジャパン)などネットワークビジネスの勧誘につかわれている(例えば、ニュースキン内の一勧誘グループである「実践企業家チーム ビーアイ」などが勧誘に使っている)が、「金持ち父さん貧乏父さん」では、ネットワークビジネスを推奨しているわけでもない点も重要である。
    ネットワークビジネス・マルチ商法は、どんなに個人事業主だとかディストリビューターとか、かっこういい名前をつけても、結局ネットワークビジネスは、組織の上位メンバーにあとから加入したものが搾取され、多数の犠牲のうえに少数の勝者を生み出すビジネスモデルであることも忘れてはならないだろう。これは、「金持ち父さん貧乏父さん」で主張しているような自分のビジネスをもつということとは似ているようで性格がことなる。

    本当の起業・個人事業主とは、物やサービスを提供して代金を受け取ることを事業の目的としておこなうものであって、いくら化粧品やら鍋やら健康食品やらを売っていても、結局は売ることは二次的な目的で、勧誘こそが一番の仕事・利益を生む仕事になっているネットワークビジネス系の生き方は、大切な友人関係を壊し、借金をつくり、つぎこんだ労力や時間にみあわない報酬しか得られないのである。もしくは、多くの人々を犠牲にして知人・友人に迷惑をかけながらその犠牲のうえに「勝ち組」になるかしかない。

    今、私たちはまじめに働くだけでは希望がみえない社会に生きている。
    「金持ち父さん貧乏父さん」の著者が語るように、本当の大金持ちは税金をあまり払っておらず得をしている。
    だが、だったら自分も奪う側にまわろうという考え方が本当にいいだろうか。

    それよりも、みんなで手をつなぎ世直しをする時ではないか。
    大企業にはその収益にみあうヨーロッパ並みの税金を負担してもらってこそ公平な社会である。低賃金・長時間過密労働を改め、サービス残業をなくすことこと、今、必要である。「負け組」が多数の社会で、自己責任論をのりこえて連帯して政治を変え、労働条件の改善をはかることこそ必要だと言える。

    その視点をしっかりともったうえで、生活資金には手をつけず、借金もせず、余力の範囲で投資をはじめてみるのは良いかもしれない。この本が語るように、お金に働いてもらうことは、マーケットFXなど簡単にできる時代なのだから。

    お金のために働くのではなく、お金に働いてもらう。
    初心者のサポートも充実していて数万円からはじめられる。

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